こんな方におすすめ
- データサイエンティストに興味あるけど転職できるか不安
- データサイエンティストになるか悩む
- データサイエンティストの将来性が知りたい
たしかに、データサイエンティストという言葉はまだ聞き馴染みがなく、将来性があるか不安になりますよね。
ここでは、Web3キャリアコンサルタントなべけんが、Web3分野のデータサイエンティストの特徴やメリットなどを紹介します。
この記事で分かること
- データサイエンティストは将来性がある
- Web3プロジェクトには欠かせないため需要が高い
- データサイエンティストは激務になることが多いので注意
データサイエンティストとは
データサイエンティストとは
- 仕事内容
- データサイエンティストの年収
- 持っておくと有利な資格
仕事内容
- 経営課題の把握と解決案の立案
- データの収集
- データの分析
- 分析結果の報告
データサイエンティストの主な業務内容は、次の4つがあります。
①経営課題の把握と解決案の立案
企業には様々な経営課題があります。
例えば、新商品を開発して販売したいが「どの世代をターゲットにすればよいのかわからない」という課題があったとします。
どの世代にニーズがあるかをデータ分析すれば、ターゲットを明確にでき販売戦略の提案を行うことができますね。
このように、データを分析することによって問題解決ができないかを探し、解決案を提案します。
②データの収集
分析のもとになるデータを、様々なシステムから収集できるようなプログラムを作ることも仕事のひとつです。
よくあるケースとしては、業務システムからAPIを通じて取得したデータを収集するプログラム作成やSQLを用いたデータベース構築・運用などです。
プログラム設計が終われば、提案した解決案の立証に必要なデータを収集し、分析が可能なレベルに加工します。
③データの分析
収集したデータを分析し、課題の解決に必要な情報を取り出す作業を行います。
データを組み合わせながら仮説を立証し、分析結果が間違っていた場合は仮説の立案からやり直しです。
これを繰り返すことで、課題の原因をデータ分析結果から見つけ出し、解決の提案につなげます。
④分析結果の報告
分析結果をもとに立案した仮説の検証を行い、正しいことがわかればレポートにまとめて報告します。
データサイエンティストの年収
データサイエンティストの収入は、経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると平均年収758万円(※)です。
民間企業の平均年収は国税庁「民間給与実態統計調査」によると433万円なので、平均よりも高めと言えます。
※IT技術スペシャリスト(特定技術(DB・NW・セキュリティ等))を参照
持っておくと有利な資格
データサイエンティストになるための資格は特に必要ありません。
しかし、統計学やITの知識を学ぶことができる以下のような資格をとっておくと、知識を持っていることの対外的な証明につながりますよ。
代表的なものを3つ紹介します。
情報処理技術者試験
IPA(情報処理推進機構)が主催する、IT技術者向けの認定試験です。
データサイエンティスト志望者であれば、まずは「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」「データベーススペシャリスト試験」などを目指すのがおすすめです。
参考:情報処理推進機構
統計検定
一般財団法人 統計質保証推進協会が主催する、統計学に関する知識を評価する統一試験です。
5段階の級(準1級~4級)と、2つの資格(統計調査士、専門統計調査士)で構成されています。
Python3エンジニア認定基礎試験
一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が実施している民間試験です。
Pythonはデータの整形整理など幅広い用途で重宝するため、データサイエンティストは学んでおきたい言語ですね。
データサイエンティストはやめとけと言われる理由5選
やめとけと言われる理由
- 複数の仕事をこなす必要がある
- 数学の知識が必要で文系向きではない
- 依頼主からの期待が高すぎる
- 覚えることがたくさんある
- コミュ力が必須でストレスを感じる
複数の仕事をこなす必要がある
高いレベルの知識・スキルが求められる職種なので、どの企業でも人手不足です。
そのため、1人に割り振られる仕事量が増えてしまい、激務になることがあります。
課題の発見からデータの収集・分析、さらには報告・プレゼンまでひとりで全部やらなければならないことが少なくありません。
1人で背負わなければばらない業務が多く、ひとつひとつに求められるレベルが高いため重圧に耐えられなくなる人もいます。
数学の知識が必要で文系向きではない
データサイエンティストは、プログラミングなどのIT知識はもちろん、確立や統計、微分積分、行列、回帰分析などの数学知識が必要になります。
数学嫌いの文系出身者には厳しい職業です。
IT業界は次々と新しい用語が生まれてくるので、常に専門分野の勉強をし続けなければなりません。
依頼主からの期待が高すぎる
一般的に、データサイエンティストの仕事はよく知られていないため「すぐに精度の高いデータ分析をしてくれる」と思われている場合が少なくありません。
そのため過度の期待や要求されている水準が高く、依頼主が思うような結果が出せず叱責されるケースもあります。
覚えることがたくさんある
データサイエンスでは、数学や統計学、AIなど様々な分野の知識とスキルが求められます。
具体的には、500項目以上のスキルが必要です。
これは、データサイエンティスト協会が発表している「データサイエンティストスキルチェックリスト」で確認ができます。
プログラミング言語などの知識はもちろん、顧客の業務について理解した上で分析することが求められるため、依頼先の業界知識も必要です。
身につけるスキルのハードルが高すぎるために、覚えることが多い割に給料が見合わないと感じる人も少なくありません。
コミュ力が必須でストレスを感じる
データ分析と聞くとひとりで黙々と仕事をするイメージがありますが、分析した結果を報告やプレゼンをすることも必要になります。
社内の他部署の人と交渉することも多く、コミュニケーション能力が必須です。
コミュニケーションが苦手な人にとっては、苦痛に感じるでしょう。
データサイエンティストになるメリット
メリット
- 需要が高く転職に有利
- 幅広いスキルを身につけることができる
- 幅広いスキルを身につけることができる
- フリーランスとして独立も可能
需要が高く転職に有利
データサイエンティスト協会のアンケート調査によると、データサイエンティストを目標通り確保できなかったと答えた企業は62%です。
この結果をみても、人材不足が深刻なので企業がデータサイエンティストを欲しがっていることがわかりますね。
幅広いスキルを身につけることができる
データサイエンティストは、数学や統計学の知識、データ分析を実装するコーディングスキルや製品への組み込み開発スキルが求められます。
さらに、コミュニケーション力やプレゼンテーション力などのビジネススキルも必要となるので、業務を通じて習得が可能です。
データサイエンティストとしてのキャリアを積み、それに見合ったスキルを習得できれば、その後の転職などで有利になります。
データサイエンティストは不足しているので、転職で収入アップを狙うことができますよ。
フリーランスとして独立も可能
専門的な知識とスキルを身につければ、企業がフリーランスに業務委託するケースも多く、フリーランスとして独立しやすい環境です。
フリーランス向けエージェントやクラウドソーシングなどでフリーランス向けの求人案件を探すことができますよ。
データサイエンティストとデータエンジニアの違い
データサイエンティスト | データエンジニア | |
役割 | 整理された情報の活用 | 情報の整理 |
業務内容 | 情報の分析と課題解決の提案を行う | データ管理、データ分析基盤の設計・構築・運用 |
必要なスキル | 主に数理統計の知識、プレゼンテーション・コミュニケーション能力 | プログラミング、データベース、AIの知識 |
データサイエンティストは、ビッグデータの分析を行ない、企業の課題解決のサポートや新規事業の提案などを行います。
経営者がデータを活用し合理的な判断をする際のサポートをすることが役割です。
そのため、データ分析に必要な知識だけでなく、経営管理や経営戦略などの知識も求められます。
一方、データエンジニアは、企業がビジネスでデータを活用できるようにデータ管理やデータ分析基盤の設計・構築をすることが仕事です。
データサイエンティストとデータエンジニアは、データ分析という点は同じですが携わる部分が異なります。
データサイエンティストに向いている人の特徴
向いている人の特徴
- 情報収集や分析が得意
- プログラミング言語やBIプラットフォームに熟知している人
- 地道な作業がコツコツできる人
- 試行錯誤して課題解決ができる人
- エンジニアスキルが高い人
- ビジネススキルが高い人
情報収集や分析が得意
データサイエンティストはビッグデータを集め、その中から必要とされる様々なことを分析して読み解くことが最も重要です。
ビッグデータといってもどれくらいのデータ量なのかわからないですよね。
現在では、数十テラバイトから数ペタバイトのデータ量を指すと言われており、例えば、顔認証システムを作る際には10〜20万枚のサンプル写真が必要とされています。
ネット上でもすでに収集された顔画像データセットも公開されていますよ。
自分で必要な情報を集めたり、仮説を立て理論的に検証したりすることが得意な人向けの仕事と言えます。
プログラミング言語やBIプラットフォームに熟知している人
データ分析を行う場合、PythonやRといったプログラミング言語が必要になりますが、さらに大きな分析を行う場合はSQL言語が必要となります。
SQL言語の知識があればさらに高度な仕事ができますよ。
BI プラットフォームと呼ばれる分析ソフトを使って分析を行うため、使い方を知っている人には向いています。
利用者が多いプラットフォームとしてTableau(タブロー)があり、コミュニティには100 万人以上のメンバーが在籍し、世界規模で交流しています。
トライアル期間中は無料で使えるので、使ったことがない人は試しに使ってみましょう。
地道な作業がコツコツできる人
データ分析は長期間にわたる地道な作業となるので、コツコツとデータの整理に取り組むのが楽しいと思えることも重要な要素です。
ひとりで長時間に渡って、黙々とデータに向き合うことが苦にならない人には向いています。
試行錯誤して課題解決ができる人
データサイエンティストは目的にあった情報を集め比較をおこない、様々な仮説を立てて検証を繰り返していく作業がメインです。
すぐに結果が出る仕事ではなく、何度も検証を繰り返しながら問題を解決していきます。
結果が出なくてもすぐにあきらめず、何度もチャレンジしながら解決方法を見つけていける性格の人にはピッタリです。
エンジニアスキルが高い人
データ分析にはAIなどの機械で集めることが多くなりますが、AIの仕組みを理解するためのエンジニア知識が必要です。
集めたデータの加工も行うことがあるため、PythonやR言語などのプログラミング知識も求められます。
ビジネススキルが高い人
データ分析後に経営者やクライアントへ報告・提案することもデータサイエンティストの仕事です。
そのため、コミュニケーションスキルやプレゼンテーション力、交渉力などのビジネススキルが必要となります。
専門的な内容を知識がない人に理解してもらうためには工夫が必要です。
ビジネススキルがなければ提案も通りにくくなりますので、経験を積んでビジネススキルを身につけましょう。
データサイエンティストが活躍できる業界
活躍できる業界
- IT・Web業界
- 金融・保険業界
- 製造業界
IT・Web業界
IT・Web業界では、特に開発部門やマーケティング部門においてデータサイエンティスト人材が必要です。
ユーザーの動向やニーズを調査するために行動履歴を分析したり、検索履歴から販売戦略を考えたりする際に、データサイエンティストに依頼します。
金融・保険業界
金融商品や保険商品は、統計データからリスク分析やシュミレーションを行っています。
データサイエンティストは、新商品開発や商品のリニューアルにあたっては欠かせない存在なので需要があります。
製造業界
製造業界では、品質管理やコスト管理など様々な数値データが蓄積されています。
データ分析を行うことで、商品開発や生産効率などの改善に役立てることができるため、データサイエンティストの活躍が期待されている業界です。
未経験からデータサイエンティストになる方法
データサイエンティストなるには
- IT知識を身につける
- プログラミング言語を学ぶ
- BIツールの使い方を学ぶ
- コミュニケーションスキルを身に着ける
- 実務経験を積む
- 転職エージェントを利用する
IT知識を身につける
データサイエンティストとして仕事をする上で、IT知識は必須です。
データアナリストやデータエンジニアと打ち合わせをする場面も少なくありません。
打ち合わせの中でIT知識が必要になる場合もあり、ITの知識や専門用語がわからなければ理解できないため仕事が厳しくなります。
IT知識は基本情報技術者試験の資格を勉強することで身についていきますよ。
Webサイトやスクールなどを利用して学習しましょう。
プログラミング言語を学ぶ
データ分析には機械学習などの実装が求められ、その際にPythonやR言語などのプログラミング言語の知識が必須となります。
プログラミング言語はどのように勉強すればよいかわからないですよね。
PythonやR言語はWebサイトや参考書などのコンテンツが豊富にあるので、独学でも勉強することができますよ。
Pythonはシンプルにコードを書けることが特徴で独学でも勉強しやすいため、まずはPythonの学習からはじめましょう。
BIツールの使い方を学ぶ
データを見える化して分析する手法をBI(ビジネス・インテリジェンス)と言います。
見える化して分析するためのツールがBIツールと呼ばれ、このBIツールの知識が分析には欠かせません。
コミュニケーションスキルを身に着ける
データサイエンティストはデータの分析が主な仕事になりますが、コミュニケーションを取る機会も少なくありません。
ヒアリングでクライアントから現状抱えている問題を聞き出したり、改善案や分析結果の報告をしたりする際にコミュニケーション能力が必要になります。
せっかく分析をしても、納得してもらえる提案ができなければ分析した意味がありませんね。
コミュニケーションスキルを身に着けるには、相手にわかりやすく伝えることを意識することが大切ですよ。
実務経験を積む
知識を身につけるためには実務経験をつむことが一番です。
関連性のある仕事をして、データサイエンスで求められるスキルを身につけましょう。
AIエンジニアやデータエンジニア、プログラマーなどに転職することがおすすめです。
副業向けでややハードルの低い仕事から始めるのもよいですね。
データサイエンティストに強い転職サービスを利用する
データサイエンティストへの転職は、転職サービスを利用するとよいでしょう。
ただし、データサイエンティストは技術職なのでサービス選びを間違うと見つかりにくくなるため注意が必要です。
転職サービス選びのポイント
- 質の高い求人を多く持っているか
- 面接対策などのサポート体制はできているか
- 自分にあった求人を紹介してくれるか
サービス選びは目的によっても変わってきます。
- すでにIT業界で活躍しており、キャリアアップを目指したい
- 未経験なのでまずはエンジニアから始めたい
業界経験者は求人の質や収入アップができる求人を持っているサービスを、未経験者は求人数やサポート体制が整っているエージェントに登録しましょう。
データサイエンティストに関するよくある質問
よくある質問
- データサイエンティストの年収はどれくらいですか
- データサイエンティストに強い転職エージェントはありますか
- データサイエンティストを経験するとどんな仕事に転職できますか
- データサイエンティストは残業が多いですか
- データサイエンティストはリモートワークで働けますか
データサイエンティストの年収はどれくらいですか
経済産業省「IT関連産業における給与水準の実態① 」によると、データサイエンティストの収入は平均年収758万円です。
データサイエンティストに強い転職サービスはありますか
ビズリーチがおすすめです。
ビズリーチへの登録は審査制になっており、ある程度のスキルがある人しか登録できないことが特徴です。
その分、年収が高めの求人が多く年収アップを狙えます。
ただし、未経験者向けの求人はないので注意しましょう。
データサイエンティストを経験するとどんな仕事に転職できますか
IT業界、不動産業界、金融業界、製造業界、広告業界、コンサルティングなどへの転職が可能です。
一見、IT業界のみに特化した職種と思われがちですが、他業界にもニーズがあります。
データサイエンティストは残業が多いですか
20時間程度で比較的残業は少ない職種となります。
データサイエンティストの仕事はひとりでやることが多いため、自分の裁量で業務時間を調整可能な場合がほとんどです。
ただし、やろうと思えばいくらでもできるので、計画的に仕事を進めましょう。
データサイエンティストはリモートワークで働けますか
データサイエンティストはリモートワーク求人が多いため、リモートワークで叩けますよ。
ここ数年でリモートワーク求人が増えており、特にフリーランス案件に関してはリモート案件が54.2%、常駐案件が45.8%とリモート案件の方が多くなっています。
Web3データサイエンティストの特徴・将来性まとめ
まとめ
- データサイエンティストは将来性がある
- Web3プロジェクトには欠かせないため需要が高い
- データサイエンティストは激務になることが多いので注意